2025年5月28日(水)

給付金充実で最低保障を

年金法案　田村貴昭氏に参考人

衆院委

　衆院厚生労働委員会は２７日、年金改革法案（国民年金法改定案）の参考人質疑を行い、日本共産党の田村貴昭議員が質問に立ちました。

　田村氏は「個人や家族にしわ寄せが来るリスクを回避するには社会保障制度は非常に重要だ。ところが、マクロ経済スライドにより公的年金の実質価値が減少するなかで、個人型確定拠出年金『ｉＤｅＣｏ（イデコ）』など自分で備える対策が強調されるのは、個人主義、家族主義への回帰の流れではないか」と強調。玉木伸介大妻女子大学教授は、保険料を払って負担を平準化する介護保険を例にあげ、「政府が世の中の摩擦が少なく信頼される制度を提供していくことが最も大事だ」と指摘しました。

　田村氏は低年金、無年金の問題について「日本の年金は最低保障機能がない。今のままでは就職氷河期世代などが低年金に陥っていくことも十分予測される」とし、最低保障年金について問いました。駒村康平慶応大学教授は「年金生活者向けの給付金の充実によって最低保障機能を持たせることができるのではないか」と語りました。