2023年9月14日(木)
上野五段 中押し先勝
囲碁新人王戦 決勝三番勝負第1局
![]() (写真)対局後、検討する上野愛咲美五段(右)と姚智騰六段。中央は立会人の張豊猷九段=13日、東京都千代田区の日本棋院 |
囲碁の姚智騰(よう・ちとう)六段(25)と上野愛咲美五段(女流名人、女流立葵杯)(21)の対決となった第48期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第1局は13日、東京都千代田区の日本棋院東京本院でおこなわれ、午後5時37分、245手までで上野五段が黒番中押し勝ちし、シリーズ先勝としました。第2局は22日(金)に同所でおこなわれます。
握って上野五段の先番となりました。
立ち上がりは比較的穏やかな進行。上辺で白52の仕掛けから局面が激しくなっていくと、白の薄みを突いて黒が主導権を握ります。右上での折衝は、やや黒優位ながらも、黒にとって味の悪さも残る状況でした。
その後、右辺を黒が地にした後で、白に黒の大石に迫るチャンスが現れますが、これを姚六段が逃すと、黒の厚みが徐々に生きる展開に。逆転をねらって姚六段の繰り出す勝負手に上野五段が冷静に対処し、次第に優勢を拡大して、勝ち切りました。
勝った上野五段は「序盤から、ずっとよくわからなかったけど、結果、勝てて良かった。たたかいではないところで長考して、自分としては不思議な碁でした」と語りました。
敗れた姚六段は、「もう少し頑張れたかというところもあったが、思っていた通りの強さで、スキがなかった。第2局にむけてよく準備をして、精いっぱい頑張りたい」と巻き返しを誓いました。